合同会社とは?~合同会社のメリット・デメリット~

あなたが起業を考えている時は株式会社の設立を視野にいれていると思います。しかし個人事業からの法人成りの場合や、飲食店や商品販売などのビジネスを行う場合は、合同会社の方が良い場合もあります。

合同会社の設立は株式会社と比べるととてもシンプルなので、3日ほどで終えることもできます。(設立の申請が法務局で処理される時間で会社が法的に設立されるまで、プラスで1週間ほどかかります。)

まず合同会社とは、出資者の全員が有限責任社員となって構成する法人のことをいいます。2006年の会社法改正によって設けられた新しい法人形態になります。

出資者と経営機関が分離している株式会社と異なり、出資者が社員として経営にも関与するという特徴の持つのが合同会社です。合同会社は、株式会社と比べて、設立費用やランニングコストが安く抑えられます。個人事業主の法人成り(法人化)やベンチャー企業の設立に多く用いられています。

MacやiPhoneを提供している、あのAppleもApple Japan合同会社です。

わかりやすく言えば、株式会社では、出資者(株主)はお金を出すだけで経営をするのは取締役などの役員になります。しかし、合同会社では出資した人が経営もするということです。合同会社はこういった特徴を持つ法人形態になります。

合同会社の設立数は、右肩上がりに伸びています。平成26年度では、2万件近くの合同会社が設立されています。平成26年度の株式会社設立数は、8万6千件ですから5社に1社の割合で、合同会社が設立されています。

確実に、合同会社に魅力を感じている経営者や起業家が増えています。

 

合同会社にはメリットがあります。

  • 設立費用が株式会社に比べて安い
  • 設立後の運営でも株式会社に比べて費用や手間がかからない
  • 意思決定方法や利益の配分方法を柔軟に決めることができる

などが挙げられるでしょう。

 

設立費用は株式会社に比べとても安く済みます。

登録免許税が、株式会社では最低でも21万円かかるのに対して、合同会社は6万円で済みます。公証役場での認証も必要ない為、認証費用の約5万円も、定款に貼る収入印紙代4万円もかかりません。

また株式会社と違って、決算公告の必要がありません。そのため毎年の官報の費用もかかりません。株式会社の場合には、最低でも約6万円が必要となります。役員の任期も無制限です。

株式会社のように役員変更登記の必要がありません。株式会社では、2年ごとの役員変更登記が必要になります。

それに株式会社と違い出資した金額にかかわらず、意思決定や利益の配分ができます。出資が少なくても人的に貢献した人の働きに応じて、柔軟に配分することが可能となります。

 

逆に合同会社にはデメリットもあります。

  • 社員全員の総意でないと意思決定ができない
  • まだ社会的に認知度が低い

といったことが挙げられます。

 

特に合同会社の意志決定は、社員全員の合意が必要になります。したがって意見が分かれることがあり、意思決定がスムーズにいかない可能性があります。出資の割合で意思決定できる株式会社と比べて、ここが大きな違いになります。

また日本国内での知名度が低いので、株式会社の方が合同会社よりも企業として上と考えている方も少なくありません。さらに中小企業の経営者には、この傾向が顕著な風潮があります。

そのため、あなたの会社が中小企業をターゲットとしたビジネスをしているなら株式会社を選ぶ方が無難かもしれません。

しかし、一般消費者は企業に比べて株式会社か合同会社かで、企業を判断したりする傾向は遥かに少ないので、B to Cビジネスであれば、合同会社にするメリットは十分にあると思います。

ちなみに合同会社では役職名は、代表取締役ではなく代表社員となります。もし、代表取締役と名乗りたい場合は株式会社を選びましょう。このようなことを踏まえて自分が始めようと思っているビジネスがどちらに向いているかよく検討してから決めましょう。

 

それでは、どのような場合に合同会社を選ぶべきか、

以下の4つのポイントに当てはまるなら合同会社を選ぶことをお勧めします。

  • B to Cのビジネスで、株式会社か合同会社かあまり関係ない方
  • 法人設立による節税のメリットを享受できるだけの売上が見込める方
  • 許認可など何らかの理由で法人格が必要な方
  • 株主総会や決算公告など煩わしい作業をしたくない方

これらに該当する方は、合同会社の設立が適していると言えます。

 

なお合同会社を設立すると個人事業主の時と比べ、次の3点の扱いが変わるため事前に知っておく必要があります。

①法人住民税の負担

合同会社を設立すると、たとえ赤字決算であっても「法人住民税」の均等割部分については納税しなければなりません。

具体的には、都道府県民税の均等割が2万円、市町村民税の均等割が5万円で合計7万円は最低でも納税しなければならないため注意が必要です。

②経理事務負担が増大

法人となると、経理処理は非常に煩雑化するため、専門の経理担当者を雇用するか、税理士事務所に丸ごと委託する必要性が出てきます。

③社会保険の加入が必須

法人の場合は社会保険への加入が必須となるため、社会保険料の法人負担が発生します。

 

いかがでしたか。

これらの点を踏まえて、合同会社があなたのビジネスに適していると判断したら、早速合同会社の設立を始めましょう。