諸省庁への届け出~その他諸省庁編~

省庁への届け出について解説していきます。

今回は県税事務所や労働基準監督署、年金事務所等への届け出の手順をご紹介します。

こちらも期限がありますので過ぎないようにくれぐれも注意してください。

 

諸省庁へ提出する各書類と期限

都道府県県税事務所

法人設立届出書・都道府県によって異なります

市町村役場(東京23区の場合は不要です)

法人設立届出書・市町村によって異なります

労働基準監督署

  • 労働保険関係成立書→雇入れの日から10日以内
  • 労働保険料概算保険料申告書→保険関係成立の日から50日以内

ハローワーク

  • 雇用保険適用事業所設置届→雇入れの日から10日以内
  • 雇用保険被保険者資格取得届→雇入れの日に属する月の翌月10日まで

年金事務所

  • 健康保険・厚生年金保険新規適用届→会社設立の日から5日以内
  • 労働保険料概算保険料申告書→会社設立の日または雇入れの日から5日以内
  • 健康保険扶養者(異動)届→扶養者がいる場合は遅滞なく
  • 国民年金第3号被保険者資格取得届→事由発生から14日以内

地方税の届出

個人と同じく会社も地方税を負担する必要があります。地方税とは、都道府県民税、市区町村税、事業税のことをいいます。

会社設立後に定められた期限内に会社設立届を添付書類とともに、都道府県税事務所または地方事務所、市町村役場に届け出ます。東京都で会社を設立する場合は都税事務所へ提出すれば、区役所への届け出は必要ありません。

会社は赤字でも法人住民税は課税されます。

もし支店があった場合は、支店が管轄する上記の事務所または役所に届け出る必要があります。都道府県民税と事業税は法人設立書を都道府県税事務所に提出します。市町村民税は法人設立届出書を市町村役場に提出します。

年金事務所への届出

会社は社会保険の強制適用事務所に該当します。従業員がいなくても経営者が社会保険に加入しないといけません。加入手続きは管轄の年金事務所で原則設立から5日以内に行います。

提出する書類は次の通りです。

①健康保険、厚生年金保険新規適用届

会社を立ち上げたばかりの時は厚生年金保険や健康保険に未加入なので提出します。

②健康保険、厚生年金保険被保険者資格者取得届

従業員を採用し、新たに健康保険や厚生年金保険に加入すべき者が生じた場合に提出します。

③健康保険被扶養者(異動)届

従業員の家族に健康保険の被扶養者になる条件を満たす人が生じた場合や、被保険者だった人が扶養から外れるようになった場合に提出します。

④国民年金第3号被保険者資格取得届

従業員の家族に国民年金の第3号被保険者となる被扶養配偶者がいる場合に提出します。

 

また、アルバイトやパートで働く人でも1日(または1週間)の労働時間が正社員の4分の3以上ある場合は、被保険者にしなければいけません。社会保険への加入は、建設業許可申請などの許認可では必要な要件とされています。

会社にとって社会保険料は大きな負担になりますので、従業員雇用の際には労働条件などをよく検討しましょう。

労働基準監督署への提出

従業員が1人でも雇い入れると労働者災害補償保険への加入が義務付けられています。従業員は正社員でもアルバイトでも関係なく加入対象となるので注意しましょう。

労災保険とは業務上や通勤途上の災害に対する補償制度です。加入手続きは雇い入れの日から10日以内に労働基準監督署にへ労働保険関係成立届を提出します。

雇用保険と労災保険を合わせて、労働保険といいます。労働保険料の納付先は、労働基準監査署となります。保険料の納付は概算払いになっていて、会社が全額負担します。

納付には期限があり、雇い入れの日から50日以内とされています。

ハローワークへの届出

従業員を雇用した際、加入の適用条件を満たしていれば雇用保険に加入する必要があります。

雇用保険とは、従業員が失業したり休業した場合等ににその生活を守るために給付を行う制度です。加入対象者は、31日以上引き続き雇用されることが見込まれ、かつ1週間の所定労働時間が20時間以上であること、65歳未満であることなどがあります。

加入手続きは、雇用保険適用事業所設置届、雇用保険被保険者資格取得届を、管轄するハローワークへ提出します。提出はそれぞれ雇い入れの日から10日以内、雇い入れの日の属する月の翌月10日までとなります。

労働保険と社会保険の加入要件はそれぞれことなっていますので、法定要件を考慮して雇用保険や就業規則などの内容を検討してください。

 

これで会社設立の届出は完了となります。

 

提出期限や提出先の窓口が多岐に渡りますので、会社設立後のことも考えて余裕をもって準備するようにしましょう。またわからないことや計算の仕方など手続きに不安があった場合は専門家に相談することをお勧めします。

税務関係は税理士へ、社会保険や健康保険、厚生年金の計算などは社会保険労務士へ相談しましょう。

また税理士などは他士業との付き合いも多く、法人成りするときに他の士業を紹介してくれる事務所も多いです。会社の会計処理の代行や節税対策など会社のパートナーになってくれる存在になりますので、会社設立の際から相談に乗ってもらうのも良いでしょう。