起業して土地活用

起業するメリットは、何か新しい事業を始めようとしている人や、今の会社から独立しようと考えている人だけにあるものではありません。

もし相続などで譲り受けた土地を持っていて、空き地や空き家のままの土地があればそれは起業して土地活用をすることで利益を生むことができるかもしれません。

またすでに個人で土地活用しているという方も、起業することで節税などの効果が生まれるかもしれません。

まず、起業してから土地活用をすることによって、税制面での優遇が挙げられます。土地活用によって得られる収入が大きくなれば、納めなければならない税金の金額も大きくなります。

個人として土地活用を続ける事もできますが、起業して法人を設立したほうが良い場合の方が多いと言えます。

 

日本では、個人に対しては累進課税が導入されています。

累進課税とは、所得が大きくなれば税率があるというシステムです。法人に対しては一律で税率が定められています。

収益が小さいときには個人のほうが有利なのですが、収益がある水準を超えてくれば法人のほうが有利になります。

ですから、大規模に土地活用をして行こうと思っているのであれば、起業した方がメリットは大きいと考えられるのです。

 

起業すれば様々なものを経費として計上できるというメリットもあります。

個人では経費として認められるものが限られているのですが、法人では多くのものを経費として計上することができます。

経費として認められば、その分だけ収益から控除が可能なので、その分税額を低くすることができます。これが土地活用の上では大きなメリットだと考えられます。

日本は、どちらかというと個人よりも法人を税制面で優遇するという傾向があります。

消費税の増税は企業にも個人にも影響してくるものなのですが、その代わりに法人については税率を下げるという議論がなされています。

今後もこの傾向は続くと考えられますから、個人として経営を続けるよりも法人として経営を続けていく方が、長期的に見ても有利になる可能性は高いと考えられます。

 

起業をするためにはコストがかかりますし、法人を維持するためにもコストはかかります。帳簿をそろえるために時間も手間もかかります。

それでもある程度の規模になれば起業した方が良いと判断できるくらい、税額は大きく変わるのです。

土地の活用方法にはそれぞれメリット・デメリットがあります。

まずは土地の状況やオーナーの志向性などにによる、活用方法の向き・不向きを見てみましょう。

・土地状況ごとの向いているプラン

アクセスがよくて広い場合:コインランドリー、商業施設、賃貸住宅など

アクセスはよいが狭い場合:賃貸住宅、駐車場、小型店舗、薬局など

アクセスは悪いが広い場合:戸建賃貸、高齢者施設、店舗・商業施設、太陽光発電など

アクセスが悪くて狭い場合:戸建賃貸、トランクルームなど

・志向性ごとの向いているプラン

収益性を重視したい場合:アパート・マンションなどの賃貸住宅、高齢者施設、店舗・商業施設など

安定収入を得たい場合:アパート・マンションなどの賃貸住宅、高齢者施設、駐車場、太陽光発電など

税金の優遇を受けたい場合:アパート・マンション、戸建賃貸、高齢者施設など

費用負担を抑えたい場合:戸建賃貸、駐車場、トランクルーム、太陽光発電など

 

基本的に建物を建てる土地活用で、費用が少ないものはありません。

それでも、土地や建物には担保価値があるので、借入金を利用すれば、現金での支出は大幅に抑えることができ、自己資金は少なくても可能です。

現金で始めるとしたら、土地だけを貸す貸地では負担が無いに等しく、借主さえいれば簡単に始めることができます。

次いで、月極の青空駐車場(未舗装)も初期投資は非常に少なくて済みます。

10台程度の規模と仮定して、コインパーキングでは300万円~500万円程度、アスファルト舗装して有人の時間貸駐車場にしても、100万円前後+人件費程度です。

用意できる資金が少ない方は、最少はこういったところから始めてみてもいいかもしれません。

 

また相続対策としての土地活用もおすすめです。

相続税の評価減を受けるには、小規模宅地等の特例、貸家貸付地の評価減、貸家の評価減を受ける方法が一般的です。

したがって、建物が建っている土地活用なら、相続税対策になります。

小規模宅地等の特例は、宅地に対して最大80%の評価減(面積に限度あり)をするもの、貸家貸付地の評価減は、貸家の敷地を特定の割合で評価減するもの、貸家の評価減は、文字通り貸家を特定の割合で評価減するものです。

これらをすべて考えると宅地、貸家の敷地、貸家のすべてを満たす賃貸経営全般が有利です。

相続税対策としてアパート経営が有名なのは、現金(借入金)を土地と建物に換えることで、資産価値をそれほど損なわずに、相続税評価額を大きく下げる手法だからです。

また、自宅も条件次第で小規模宅地等の特例を受けられるので、現金よりも大きく評価減にできる対策となり得ます。

 

どんな土地活用でも万能ではなく、必ずメリットとデメリットがあります。

人によっては負うべきリスクと得られる収益の比較、将来の予測などで迷うことも多いでしょう。

不動産は次の世代に受け継がれていくので、現在有効な活用方法が、将来も有効とは限らず、株のように簡単に売買できないこともあり、長期的な運用計画が求められます。

活用への道は1つでも多くの例を知ることも大切なので、専門家に相談するなど情報収集してみるとよいでしょう。